女性の再婚禁止期間

離婚・子ども

 法律上、男性は離婚してすぐに再婚できます(たとえば、故愛川欽也さんは前妻と離婚した翌日に再婚しています)。一方、女性は離婚から6ヶ月経過しないと再婚できません。どうしてこのような再婚禁止期間が作られたかというと、子どもの父親が誰かわからなくなるのを避けるためです。

 前提として民法では、離婚から300日以内に生まれた子は前夫の子、結婚(再婚)してから200日を経過してから生まれた子は現夫の子と推定する、とされています(「推定」とあるのは、裁判で覆すことができるからです)。

 もし、女性が離婚したその日に再婚できるとすると、再婚して201日目から300日目までに生まれた子は、前夫と現夫の両者の子と推定されてしまうのです。

 

 

 あれ、じゃあ、6ヶ月間も再婚禁止しなくても、推定の重なりができないように100日間だけ再婚を禁止すればいいじゃない?

 

 

 そうなのです。

 100日間再婚を禁止すれば、重なりの問題は解消されるのに十分です。

 そのような判断をしたのが、平成27年12月16日の最高裁判決です。

 この判決では、再婚禁止期間のうち、100日間分は憲法に反しないが、100日間を超える部分は憲法に反する、違憲だと判断しました。

 なお、そもそもどうして再婚禁止期間が6ヶ月間だったかというと、この法律が作られた明治時代には専門家でも妊娠からおよそ6ヶ月経過しないと妊娠が確実にわからず、また父親がだれか判定する科学技術が未発達であったからです。最高裁は、明治時代には再婚禁止期間を6ヶ月とする必要性があったが、科学技術が発達した現代では6ヶ月とする必要性がなくなったと説明しています。

 

 

 いやいや、子の父親が誰かはDNA鑑定すればわかるのだから、100日間の禁止すら不要じゃない?

 

 

 もちろん、その主張もこの裁判でされていました。

 これに対して最高裁は、子にとって生まれてすぐに法律上誰が父親か確定するのが子の利益に適い、裁判を起こしてDNA鑑定して初めて父親が誰か確定するような事態は避けねばならず、そのため100日間分の再婚禁止期間は制度として合理性があると判断したのです。

 

 

 最高裁判決がなされた以上、早々に民法が改正され、女性の再婚禁止期間は100日間まで短縮されると思われます。