中小企業が顧問弁護士をつけるタイミングとは？

一般的に、数千人規模の従業員を抱え、大規模な契約を日常的に行っている大企業にとって、顧問弁護士の存在が必要不可欠であることは、イメージが湧きやすいかと思われます。

他方で、中小企業にとって顧問弁護士が必要であるかについては、疑問に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、以下の理由から、企業の大小を問わず、顧問弁護士をつけるメリットは大きく、むしろ中小企業ならではの必要性が存在するということができます。

本稿では、中小企業が顧問弁護士をつけるタイミングについて見ていきましょう。

中小企業が顧問弁護士をつける必要性について

・法務担当部門の不存在

多くの大企業では、法務部と呼ばれる部門が設けられ、他部署からの法律相談や、契約書のチェックなど、基本的な予防法務の部分については、自社で対応することが可能となっており、顧問弁護士は、専門性の高い分野の法律問題を扱っているケースが一般的です。

他方で、大企業ほどの従業員数を擁していない中小企業では、法務部が設けられていない企業も少なからずあります。

このような企業では、法的リスクに対する対策が手薄になりがちであるため、外部的なアドバイザーとして、顧問弁護士をつける必要性が高いということができます。

・システムの不存在

大企業では、勤怠管理や給与支払についてのシステムが構築され、厳格な管理が行われているのが通常です。

他方で、中小企業では、人的信頼関係に基づき、勤怠管理を自己申告にしたり、給与の算定を経営者の裁量に委ねたりと、システムの構築が行われていないケースが多々あります。

このような企業においては、後に、未払い残業代の発生など、労使関係に関するトラブルが発生する可能性が必然的に高くなるということができます。

しかし、弁護士と顧問契約を行い、適切なシステムの構築や、労使関係の監督是正を適宜おこなうことにより、労使関係に関するとトラブルが発生する危険性を未然に防止することができます。

中小企業が顧問弁護士をつけるタイミングについて

上述のように、中小企業が顧問弁護士をつけるメリットは大きく、どのタイミングで顧問弁護士をつけたとしても、その恩恵は大きいということができます。

もっとも、①従業員の増加や取引先の増加など、事業の拡大が行われた場合、必然的に法的トラブル発生の蓋然性は高まるということができますので、顧問弁護士をつける絶好のタイミングということができます。

また、②起業のタイミングで顧問弁護士をつけておけば、継続的なアドバイスを受けることにより、効率的な事業拡大や経費削減が見込めますので、最初の段階から顧問弁護士をつけておくのも一つの選択肢ということができます。

企業法務は桐井法律事務所におまかせください

以上のように、中小企業であっても、顧問弁護士をつける必要性が高いということができますが、どの弁護士に相談すればよいのか分からない経営者の方も多数いらっしゃるかと思われます。

桐井法律事務所は、多数の中小企業との顧問契約を締結しており、労使関係から契約関係に至るまで、さまざまな分野の相談を取り扱っております。

顧問弁護士との契約を検討していらっしゃる方は、お気軽に一度ご相談いただければと存じます。